Japanische Klassiker mit Furigana
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あんごこうだん
安吾巷談
Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.016 Zeichen · 48 Bildschirme
小屋の外のクラヤミに三十五六の女が茫然と立っている。田舎者じみた人の良さそうな女だ。赤ん坊をだいでいる。この女が掘立小屋の主なのである。仕事の横でねていたのはこの女の子供。だいているのはパンパンの子供。仕事中預ったのだ。一仕事につき五十円の間代。ムシロづくりの掘立小屋の住人は、パンパンから相当の小屋貸し科をかせいで、それで生活しているのである。
天井もムシロだから雨が降ったら困るだろうと思ったが、葉のしげった樹木の下につくるから、それほどでもないということであった。
でてきたパンパンは子供をだきとって、
「かんべんして下さいな。生活できないから、仕方ないんです。まだ、こんなこと、はじめたばかりなんです」
「嘘つけ。三年前から居るじゃないか」
「ええ、駅のあっち側でアオカンやってたけど、悪いと思ってね、よしたんです。そして、たかッてたんです。だけど、子供が生れたでしょう。タカリじゃ暮せないから、仕方なしに、やるようになったんですよ」
たかッていた、というのは、モライをしていたという意味だ。光の中で見ると、二十三四、美人じゃないが、素直らしい女で、痛々しい感じだ。