Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あんごこうだん

安吾巷談

坂口 安吾

Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.074 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

案内されて、浅草小劇場へのりこむ。おどろいたね。

焼跡にバラックのミルクホールがあったと思いなさい。それがこの小屋の前身なのである。そこへ舞台をくッつけて浪花節をかけてたのがつぶれたあとへ、この社長氏がたてこもったのである。彼は骨の髄からの浅草狂で、軽演劇とバラエテ、浅草の古い思い出が忘れられないのである。

見物席の横ッちょに音楽と照明席をとりつける。ミルクホール、浪花節、レビュウ小屋と、たてますたびにデコボコにふくれる。ツギハギだらけのデコボコである。はじめは一日に五十人という悲しい入りが何ヵ月かつづいたそうだ。

役者も踊り子も食えない。二日ぐらいずつ御飯ぬきで、ヒロポンを打って舞台へでる。メシを食うより、ヒロポンが安いせいで、腹はいっぱいにならないが、舞台はつとまるからだという。それでも浅草と別れられない。それが浅草人種の弱身でもあり、強味でもある。

ストリップをやりだしたら、にわかに客がふえた。そこで舞台をひろげて、楽屋をくッつける。又、デコボコがふえたのである。うしろはズッと焼跡だから、もうかり次第、まだデコボコのふえる余地は甚大である。