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Japanische Klassiker mit Furigana

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あんごこうだん

安吾巷談

坂口 安吾

Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.211 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

かえって看護婦あがりの人なんかがダメね。人にやってもらってるわ」

そうかも知れない。看護婦ともなればブドウ糖の注射でも注意を集中してやるものだ。ウカツに静脈注射など打つ気持にはなれないかも知れない。

織田作之助はヒロポン注射が得意で、酒席で、にわかに腕をまくりあげてヒロポンをうつ。当時の流行の尖端だから、ひとつは見栄だろう。今のように猫もシャクシもやるようになっては、彼もやる気がしなかったかも知れぬ。

織田はヒロポンの注射をうつと、ビタミンBをうち、救心をのんでいた。今でもこの風俗は同じことで、ヒロポン・ビタミン・救心。妙な信仰だ。しかし、今の中毒患者はヒロポン代で精一パイだから、信仰は残っているが、めったに実行はされない。

「ビタミンBうって救心のむと、ほんとは中毒しないんだけど」

などゝ、中毒の原因がそッちの方へ転嫁されている有様である。救心という薬は味も効能も仁丹ぐらいにしか思われてないが、べラボーに高価なところが信仰されるのかも知れない。しかし織田が得々とうっていたヒロポンも皮下注射で、今日ではまったく流行おくれなのである。第一、うつ量も、今日の流行にくらべると問題にならない。