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Japanische Klassiker mit Furigana

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たからくじ・そのご

宝くじ・その後

山之口 貘

Lesen Sie 宝くじ・その後 (たからくじ・そのご) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.286 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

白木屋入口の左側の壁際に、一人のおじさんが立っていて、宝くじの店をひろげるところである。この場所にこのおじさんが出るようになってから三年ぐらいになるそうで、その前にはおかみさんが、すぐまん前の歩道に店を出していたとのことである。ところが屋上からおばさんの真上に投身自殺をしたものがあって、それにつぶされておばさんも死亡したのだという。「新聞にも出ましたね。二十九年の九月十三日ですよ。あれが私の女房で、その跡を引継いで私がやっているんです」とおじさんはそういったが、いまは一人暮しの身であるという。おじさんのところで買ったくじで、当った人があるかとたずねると、

「一〇万円当ったとか、五万円当ったとかいって、お礼の意味で今でも買いに来てくれます」とのことである。

いつぞや新潟方面の人から白木屋に呉服物の注文があって、ついでに、おじさんのところから宝くじを買ってくるよう頼まれたといって、番頭さんが買いに来たとの話である。かとおもうと、一ぺんに一五〇枚も買う人があるとかで一日に一〇〇〇枚くらい売れることもあるというのである。また車に乗って新橋で降りる。ここで眼についた宝くじ屋さんは七カ所ぐらい、歩きながら銀座では三、四カ所、有楽町の日劇寄りのところで二、三カ所、それから日本橋の交差点あたりは三カ所ぐらいときき、池袋