Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme

Aozora Bunko

「森彦叔父さんも奮闘していますぜ」

と正太は箱梯子を降りかけた時に言った。

午後に成って、正太は名古屋女の観察、音曲、家屋の構造なぞの話を叔父に聞かせながら帰って来た。暖簾を潜ると、茶室のように静かな家の内には読経する若主人の声が聞える。それを聞きながら、二人は表二階の方へ上って行った。

豊世は行末のことまでも思うという風で、二人の傍へ来た。

「豊世さん、貴方はどうする人ですか」と三吉が尋ねた。「未だここに居る人ですか」

「私も困って了いますわ。こうして置いても行かれませんし、そうかと言って、東京の家を畳むのも惜しいなんて言いますし――」

「ああ、意気地の無いものは駄目です」と正太は妻の方を見て、アテコスるような調子で歎息した。「どういうものか、豊世は、イヤに突掛って来るようなことばかり言う……こう俺に……しかし、無理も無いサ。この年に成って、碌に妻も養えないような人間だからナア」

これを聞くと、豊世はもう何事も言えなかった。

「まあ、森彦さんにも相談するサ」と云って、三吉は調子を変えて、「駒形の家に居る老婆さんネ、あの人も一生懸命で君の留守居をしてるよ。