Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
夫は送金を続けていた……
お種の考えることは、この年の若い、親とも言いたいような自分の夫に媚びる歌妓のことに落ちて行った。同時に、国府津の海岸で別れたぎり、年の暮に成るまで待っても夫から一回の便りも無いことを思ってみた。
到頭、お種は豊世と二人で、伊東に年をとった。温泉宿の二階で、林の家族と一緒に、、数の子、乾栗、それから膳に上る数々のもので、屠蘇を祝った。年越の晩には、女髪結が遅く部屋々々を廻った。お種もめずらしく、豊世の後で髪を結わせた。姑の髷がいつになく大きいので、それを見た豊世は奇異な思に打たれた。
お種はその晩碌に眠らなかった。夜の明けないうちに起きて、サッパリと身じまいした。
「まあ、母親さんは白粉などをおつけなさるんですか」と豊世も臥床を離れて来て言った。
「私だって、つけなくってサ」とお種は興奮したように笑った。「若い時はいくらでもつけた」
「若い時はそうでしょうけれど、私が来てから母親さんがそんなに成さるところを見たことが無い」
「さあ、さあ、豊世もちゃっと化粧しよや。二人で揃って、林さんへ御年始に行こまいかや」
温泉場の徒然に、誰が発起するともなく新年宴会を催すことに成った。