Japanische Klassiker mit Furigana
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よせとしばいと
寄席と芝居と
岡本 綺堂
Lesen Sie 寄席と芝居と (よせとしばいと) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.084 Zeichen · 52 Bildschirme
したがって番附のカタリの中にも「若林坩蔵子が速記法にて綴りし絵本を、初席の種に仕組みし新狂言」と記してある。この時代には「速記法」などという名称が耳新しく感じられたのであった。英国の小説を福地桜痴居士が円朝に口授し、それに拠って円朝が翻案したもので、外国種だけに明治時代の話になっている。その主人公の孝子ジョン・スミスを清水重次郎という名で市川小団次が勤めた。小団次は晩年あまり振わなかったが、その当時は新富座の花形であった。
他の役割は春見丈助(団十郎)井生森又作、家根屋清次(左団次)丈助の娘おいさ(源之助)重次郎の姉おまき(秀調)で、団十郎の丈助は川越藩の家老である。維新後に上京して宿屋を開業したが、士族の商法で思わしくない。そこへ旧藩地の百姓助右衛門が何かの仕入れに三千円を携えて上京し、旧藩の関係で丈助の宿屋に滞在すると、丈助は助右衛門をぶち殺して三千円を奪い、その死体の始末を友人井生森又作に頼む。団十郎が勤める役だけに、同じ貧乏士族でも筆売り幸兵衛などのようにじめじめしているのではない。積極的に相手をどしどしぶち殺して、その当時では大金というべき三千円を着服して涼しい顔をしている。