Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
「てらだとらひこのついそう」あとがき
寺田寅彦 わが師の追想
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 寺田寅彦 わが師の追想 (「てらだとらひこのついそう」あとがき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.239 Zeichen · 65 Bildschirme
いよいよ三年生になって、研究実験を始めることになったら、同期の友人でほかに二人先生の指導を受けることになった。一人は桃谷君で、題目は霜柱の研究というのであった。もう一人は室井君で、この方は熱電気の実験をやることになっていた。そのほかに湯本君という一年先輩の人があって、ちょうどその年卒業して、大学院に残って、水素の爆発の研究をしていた。私は前から湯本君をよく知っていた関係もあって、一緒にその水素の実験をやるようにと先生から言いつけられた。
先生は例の胃潰瘍の大出血後ずっと学校を休んでおられて、三年振りか四年振りかでやっと正式に大学へ出て来られたという時代であった。それで以前の御弟子の人たちは、一応途切れた形になっていた。そういう時期にちょうど私たちが当たったもので、その年度に、先生の直接の指導の下で仕事をしていたのは、この四人だけであった。後に先生が理化学研究所と地震研究所と航空研究所とに、それぞれ研究室を持って、若い元気な助手を十数人も使って、活溌な研究生活を続けておられた姿を思ってみると、誠に今昔の感にたえないものがある。
ところが四人の実験室であるが、大震災直後のこととて、どうにも部屋の融通がつかないという話で、化学新館の狭い一つの実験室の中で、皆が一緒にやることになった。