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Japanische Klassiker mit Furigana

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つきとあざらし

小川未明童話集

小川 未明

Lesen Sie 小川未明童話集 (つきとあざらし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 9.033 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

あくる日の午後、太郎はまた畑の中に出てみました。すると、ちょうどきのうとおなじ時刻に輪の鳴る音がきこえてきました。太郎はかなたの往来を見ますと、少年が二つの輪をまわして、走ってきました。その輪は金色にかがやいて見えました。少年はその往来をすぎるときに、こちらをむいて、きのうよりもいっそうなつかしげに、ほおえんだのであります。そして、なにかいいたげなようすをして、ちょっとくびをかしげましたが、ついそのまま行ってしまいました。

太郎は畑の中に立って、しょんぼりとして、少年のゆくえを見おくりました。いつしかそのすがたは、白い道のかなたに消えてしまったのです。けれど、いつまでもその少年の白い顔と、微笑とが太郎の目にのこっていて、とれませんでした。

「いったい、だれだろう。」と、太郎はふしぎに思えてなりませんでした。今まで一ども見たことがない少年だけれど、なんとなくいちばんしたしい友だちのような気がしてならなかったのです。

あしたばかりは、ものをいってお友だちになろうと、いろいろ空想をえがきました。やがて、西の空が赤くなって、日暮れがたになりましたから、太郎は家の中にはいりました。