Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ろうじゅうのめがね

小笠原壱岐守

佐々木 味津三

Lesen Sie 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.249 Zeichen · 115 Bildschirme

Aozora Bunko

一体どうなさるおつもりなんです」

「お生憎さまだが、つもりは今のところ、どんなつもりもない。おまえら、つもりたいようにつもったらよかろう」

なにもかも投げ出し切ったといったような言い方だった。――げっそりと落ち窪んだ目を、まじまじと見ひらいて、にこりともしないのである。

ふたりは、腐った。

苦い顔をし乍ら、目から目へなにか囁き合っていたが、小次郎が決然として身を起すと、金丸をせき立てて言った。

「つかまったらつかまったときじゃ。探って来よう!」

「市中の容子か!」

「そうよ。こんなところにすくんでいたとて、日は照らん。逃げられるものなら一刻も早く逃げ出した方が賢いんじゃ、手分けして探ろう。おれは大村の宿の容子と、市中の模様を嗅いで来る。おぬしは、西口、東口、南口、街道筋の固めの工合を探って来い」

「よし来た。出かけよう! ――いいですか。隊長。おまえらつもりたいようにつもれと仰有いましたから、容子を探ったうえで然るべく計らって参ります。あとでかれこれ駄々をこねちゃいけませんぞ」

言いすてて、ふたりは、不敵にもまだ日が高いというのに危険を犯し乍ら市中へ出ていった。