Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
拓こう、路を。
何とか切り拓いてしまわなければ……。
百千に、千々に、心を苦しみ、砕いた揚句が、はじめてその結果圓朝は新作噺の自作自演ということに思い至った。
なまじ師匠から教わったものへ、道具を飾り、鳴物を使って演ろうとするから、いつも師匠のほうに先くぐりされてしまうのだ。
すでに鳴物、道具の力を借りて新しい噺の「路」を拓いていこうとする以上、百尺竿頭一歩を進めて当然その噺も、自ら工夫し、創り上ぐべきだろう。
そうしたらうちの師匠といえども鬼神じゃなし、およそこの先廻りばかりはできないだろう。
そうだ、もはや巧い拙いの問題じゃない、寸時も早く自分は新作噺をいくつか創り上げて、それへと道具、鳴物を配そう、そうして皆をアッといわせよう。
それが焦眉の問題だし、でない限りいませっかく天からこの自分の前に与えられた「真打」という華やかな門は、また再び青竹十文字に閉門と逆戻りしてしまわなければならなくなるのだ。
「そうだ、ウム、そうだ」
堅く圓朝は、心に肯いた。
翌日から一室に閉じ籠り、取り寄せた随筆旧記の類(いつにも父親の圓太郎なんか、見たこともなかったが、二代三代前から家に伝わる写本がいろいろ七軒町の家の本箱の奥には煤びれていたっけ)をあれこれとなく貪り読んだ。