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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme

Aozora Bunko

毎晩々々こんなことがつづいた。

十何日目かには金箱の中いっぱい、それぞれの名をしたためた落語家の給金包み――即ちおわりで盛り上がってしまっていた。

「な、何だい、こりゃ」

急に小銭の入用があって開けてみた大番頭さんが、アッと吃驚した。

両替屋稼業が店中の小銭を片ッ端から紙片へ包まれてしまっては始末にわるい、いわんやその上にビラ字擬いで落語家の名がひとつひとつ記されているにおいておや。

「次郎吉の仕業だろう、何だってこんな下らないものをこさえるんだ」

さんざん小っぴどく叱られて恐れ入り、どうやらその晩だけは許されたが、また二、三日して小銭の出し入れを見ていると酒好きが酒屋の前を通ったようにまた次郎吉は、心のどこかがしきりにむず痒くなってきた。しらずしらずにまたお草紙のお古を小さく切り、しらずしらずにまたその中へお銭を包み、しらずしらずにまた落語家の名前を書き、しらずしらずにまたその中の一番重いのへ父圓太郎の名をその次の少し重いのへ自分の芸名を書いては、パタンと金箱の中へ放り込んではしまうことが仕方がなかった。

そのたびみつかっては叱られ、またみつかってはまた叱られ、こうしたことが七日ほどのうちに三度も重なっただろうか、とうとうある日、父親の圓太郎が呼びつけられた。