Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme
いよいよおもしろい。ただこのときの伴蔵が傍らの志丈もあとで賞めるよう「悪いという悪い事は二、三の水出し、遣らずの最中、野天丁半の鼻ッ張り、ヤアの賭場まで逐ってきたのだ」などという台詞はさすがに垢抜けのしたものであるが少うし悪党振りがよ過ぎはしないかしら。いつの間に彼こんな大悪党になってしまったのだろうと少しく私にはいぶかしまれる。しょせんが幽霊に金をせびったほどの奴だとしてもその幽霊を案内していくときには恐しさに、梯子から落っこちて慄えた伴蔵である。お主の萩原を殺したとはいえ、これはまた半病人の軟弱そのものの代物である。もちろん、そんなひ弱い男でも萩原とおみねと人二人殺してずんと本度胸が坐ったといえばそれ迄であるが、いくら剣術の空っ下手な(情人たるお国が首めのほうでしきりにそう慨いている!)源次郎でもともかくも相手は二本差、あくまでここは少うしおっかなびっくりになりながら相手の旧悪を暴くので、源次郎、旧悪の前に一言もなく涙金で引き下がる、そのあとでにわかに元気付いて志丈にいまの「二三の水出し」云々を並べ立てる喧嘩過ぎての棒ちぎりのほうが、ずうーっと伴蔵らしくはないだろうか。