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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうしょうしげもとのはは

少将滋幹の母

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme

Aozora Bunko

をした子息は、たとい一緒に暮らすことが出来たところで可愛がっては貰えないであろう、母は父を嫌ったように、必ず自分をも嫌ったであろう、などゝも云っているのである。

ところで一方、滋幹の激しい思慕の対象であった母なる人、その後の夫人在原氏は、どんな風にして餘生を送っていたことであろうか。―――彼女は時平に先立たれた時が二十五六歳だったであろうが、それからは若く美しい未亡人として静かな生涯を生きたのであったか、或は又も第三第四の男を作ったのであったか。嘗て老大納言の妻として、平中と云う情人を持っていた女性であってみれば、少くとも人目を忍んで誰かと甘いさゝやきを交すぐらいなことがあっても不思議はないが、そう云うことも今はすべて知られていない。父よりも母を偏愛した滋幹は、たとい母のことについて悪い風聞があったとしても、そんなことを記す訳はないが、こゝでは暫く彼の日記を信用して、母は左大臣の遺れ形見の敦忠の成長を楽しみに、佗びしくつゝましく後家を通して行ったのであるとしておこう。それにしても、前の夫の老大納言が彼女に焦れつゝ苦しみ悶えて死んだことや、平中が彼女に背かれた悔し紛れに侍従の君を追い廻して、とう/\そのために命を落す羽目になったことなどを聞いては、どんな感想を持ったことであろうか。