Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうしょうしげもとのはは
少将滋幹の母
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme
「いや、先程も申しました通り、お逢いしたのは一二度でございますので、たしかなことは申せませんけれども、すぐれてめでたい御器量であられることは、先ずほんとうでございますな」
と、まだ平中は何となく胡麻化しながら、少しずつ出し惜しみをするように云った。
「ふうん、さては世間の噂に違わず………」
「こうなりましたら隠さず申し上げますが、あれだけの顔だちのお方は、ちょっと外に見当らない、と申しても宜しゅうございましょうな。憚りながら、わたくしが今までにお逢いしました人々のうちでは、あの北の方が一番お美しゅういらっしゃいます」
「ふうん」
と、時平は呻るように云って息を詰めた。
「で、あなたの見たところ、夫婦仲はどんな工合です。矢張老人との間は巧く行っていないのでしょうね」
「さあ、身の不仕合わせを歎くようなことを申されて、涙ぐんでおられたこともございましたが、大納言殿は世にも親切なお人で、非常に大切にしてくれる、などゝも仰っしゃっておられました。さればどう云うお心持でおられますか、実際のところは分りかねます、何しろ可愛い若君もおいでになりますし、………」
「子達は何人おられるのです」