Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんのし
少年の死
豊島 与志雄
Lesen Sie 少年の死 (しょうねんのし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.400 Zeichen · 27 Bildschirme
「おいそんな所に立ってちゃ物騒でいけないじゃねえか。さあこれをやるから芋でも食って帰るがいい。……何だ下駄を手に下げているじゃねえか。下駄でもはきなよ。」
庄吉はその時まで片手に緊と下駄を握っていた。家を出る時、自分でも知らないで下駄を持って来たものと見える。
彼は黙っていわるるままに下駄をはいた。そしてその男の差出した白銅を一枚手に取った。それからそのまま歩き出した。
大勢の者が彼の後からぞろぞろついて来たが、やがてそれも一人二人ずつ無くなってしまった。庄吉は妙にぼんやりして歩いていたが、とある焼芋屋に入って、貰った白銅で焼芋を買った。そしてその袋から三つばかり大きいのを手に取って、残りは其処に捨ててしまった。お主婦さんはじろじろ彼の後姿を見送った。
庄吉は温い焼芋をかじりながら、歩いていた。それはまだ彼が一度も通ったことのない狭い裏通りであった。通り過ぎる人が彼の姿をじっと眺めていった。そのうちに冷たい雨がぽつりぽつりと落ちて来た。
彼は妙にぼんやりしていた。頭の中に何かが働きを止めたような気持であった。明るい大通りを通ったり、うす暗い横町を通ったりした。