Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
そのときの話は、主に春木少年のことであった。だが老人は、彼が春木に渡した黄金メダルのことについては一言もいわなかった。老人の知りたいのは、春木君の安否であったようである。
だが老人は、牛丸少年の話から考えて、春木少年の身の上に危険があることを悟った。それで春木君に警告するために、なんとか方法を考えたいと、これは牛丸君にも話した。
「ぼくをここから逃がして下さい。そうすればきっと春木君に、あなたの言伝をつたえます」
牛丸はそういった。老人は考えておくといい、その場を去った。彼は奥へ引返し、そして階段を下りていった様子である。
それからしばらくすると、彼はもう一度牛丸の監房の前へやってきた。だがそれは戸倉老人ではなく、本物の小竹さんであった。
牛丸は、おやおやと思った。そして疑問が一つ、ぴょんと湧いてでた。
(おかしいぞ。戸倉老人は、この口がきけず、耳のきこえない小竹さんに、どういう方法で話を通じて、小竹さんに変装することを承知させたのだろうか)
全くふしぎなことだ。
ひょっとすると、小竹さんは、わざとよそおっているのではあるまいか。そう思った牛丸少年は、空になった食器を渡しながら、小竹さんに話しかけた。