Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lesen Sie 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.286 Zeichen · 221 Bildschirme
頭目は、すばやく左手に持ちかえたのである。
「どうです。見えますか」と、机博士がきいた。
「三日月の形をしたものは見えない」
頭目が、X線の中で義眼をぐるぐるまわしてみるが、義眼はすっかりすきとおっていて、金メダルの黒いかげはない。
「ああ、その中には、金属片がはいっていないのです」
と、机博士が横からのぞいてみて、そういった。
「しかし、そんなはずはないんだ」
頭目は、怒ったような声でいって、手をX線装置からだすと、義眼を卓上においた。
がーンと、大きな音がして、義眼が金槌で叩きつぶされた。頭目が、かんしゃくをおこして、やっつけたのである。X線装置が検出した結果を信じなかったのだ。破片があたりにとび散った。まわりにいた者は、あッと叫んで、口をおさえた。
が、その結果は、義眼の中には、なにも隠されていないということが分っただけである。
「ううーむ」と、頭目は呻った。
しばらく誰も黙っていた。嵐の前のしずけさだ。
と、とつぜん頭目が肩をいからして吠え立てた。
「やい、戸倉。どこへ隠したのか、黄金メダルの片割れを!」
「わしは知らぬ。いや、たとえ知っておったとしても、お前のようならんぼう者には死んでも話さぬ」