Japanische Klassiker mit Furigana
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おくじょうのきょうじん
屋上の狂人
菊池 寛
Lesen Sie 屋上の狂人 (おくじょうのきょうじん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.649 Zeichen · 16 Bildschirme
義助 巫女さんを頼んだんやがなあ、どうやろう。
およし (折戸から出て来る)そらええかも知れん。どななことでひょいと治るかも知れんけにな。
義太郎 (不満な顔色にて)お父う、どうしたから降すんや。今ちょうど俺を迎えに五色の雲が舞い下るところであったんやのに。
義助 阿呆! いつかも五色の雲が来たいいよって屋根から飛んだんやろう。それでその通り片輪になっとるんや。今日は金比羅さんの巫女さんが来て、お前に患いとるものを追い出してくれるんやけに、屋根へ上らんと待っているんやぞ
(その時、藤作、巫女を案内して来る。巫女は五十ばかりなる陰険な顔色した妖女のごとき女)
藤作 旦那さん、これがさっきいうた巫女さんや。
義助 やあ今日は、ようおいで下されました。どうも困ったやつでござんしてな、あなた、まったく親兄弟の恥さらしでな。
巫女 (無造作に)なにあなた様、心配せんかって私が神さんの御威徳ですぐ治してあげますわ。(義太郎の方を向きながら)この御方でござんすか。
義助 左様でござんす。もう二十四になりますのにな、高い所へ上るほかは何一つようしませんのや。
巫女 いつからこんな御病気でござんしたかな。