Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

やまだちもんどう

山だち問答

山本 周五郎

Lesen Sie 山だち問答 (やまだちもんどう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.163 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

という置き手紙を残していった。これを知ると三人の家士も暇を取った、ごうごうと、なにもかもいっぺんに崩壊し去るような具合である。……あとには古くからいる老年の下婢と玄一郎の二人だけになった。

「出たい者は出てゆくがようございます」下婢は老年のおちついた態度で、若い主人を慰めるように云った、「……世間の評判を気に病んで主人を袖にするような人間は、どこへいっても芽の出るわけはございません、旦那さまも気になされますな、たかが七十五日のご辛抱でございますよ」

「いい時はよく悪い時は悪いものさ」と玄一郎も苦笑するだけだった、「……どっちにしてもたいした事はないよ」

そんなことを話し合っていた或夜、厨口に女のおとずれる声がした、老婢が出ていったが、不審そうな顔をして戻り、「若いお女中が旦那さまにお眼にかかりたいと申しますが」と伝えた。

「お眼にかかってお返しする品があるとか申しております、いいえわたくしもまるで知らないお女中でございます」

「なんだろう、とにかく会ってみようか」

老婢に案内されて入って来たのは武家に仕える侍女という状かたちで、凡そ十七八になる大柄な娘だった。