Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまのてのこ
山の手の子
水上 滝太郎
Lesen Sie 山の手の子 (やまのてのこ) von 水上 滝太郎 (みなかみたきたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.551 Zeichen · 31 Bildschirme
「平生着馴れた振袖から、髷も島田に由井ヶ浜、女に化けて美人局……。ねえ坊ちゃん。梅之助が一番でしょう」
と言ってお鶴は例のように頬を付ける。私は人前の気恥かしさに、
「梅之助なんか厭だい」
と言うのだった。実際連中は、お鶴がいつも私を抱いているので面白ずくによく戯弄った。
「お鶴さんは坊ちゃんに惚れてるよ」
私は何かしら真赤になってお鶴の膝を抜け出ようとするとお鶴はわざと力を入れて抱き締める。
「そうですねえ。私の旦那様だもの。皆焼いてるんだよ」
「嘘だい嘘だい」
足をばたばたやりながら擦り付ける頬を打とうとする、その手を取ってお鶴はチュッと音をさせて唇に吸う。
「アアア、私は坊ちゃんに嫌われてしまった」
さも落胆したように言うのであった。
やがて今日も坂上にのみ残って薄明も坂下から次第に暮れ初めると誰からともなく口々に、
「夕焼け小焼け、明日天気になあれ」
と子供らは歌いながらあっちこっちの横町や露路に遊び疲れた足を物の匂いの漂う家路へと夕餉のために散って行く。
「お土産三つで気が済んだ」
と背中をどやして逃げ出す素早い奴を追いかけてお鶴も「明日またおいで」