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Japanische Klassiker mit Furigana

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やまつばき

山椿

山本 周五郎

Lesen Sie 山椿 (やまつばき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.911 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

従妹は逆らわずに笑いながら、削られた物もたいていは買い調えるという風だった。

結婚式はとどこおりなく終った。祝いの酒宴もなごやかに済み、招待客たちが帰ったあと、両家の親族だけで改めて盃がとり交わされた。それは半刻あまりかかった、そしてこれらの人々がいとまを告げたとき、いつか外は雪になっていた。――主馬はまだひと役ある、花嫁が仲人につれられて奥へゆくのをしおに、彼は別棟になっている隠居所へ顔をだした。そこでは役所の下僚たち十人ばかりが、彼等なりに気楽な祝宴を張っていたのである。

主馬が席に坐るとすぐ、みちが銚子を持って側へ来た。彼女は接待役をしていたのだが、みると眼のまわりや頬が赤く、息も少し荒いようだった。結婚祝いでもあり、みんな親しい者たちとはいえ、未婚者の多い中で色に出るほど盃を受けるのは不作法だ。主馬はふきげんに眉をひそめ、低い囁き声でたしなめた。

「みぐるしいじゃないか、赤くなっている、どうしたんだ」

「脇田さまと小倉さまでかかってお強いなさるのですもの、それにわたくしも――」

みちはふと眼をそらした。

「もうみなさまとは、これでお別れでございますから」