Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまつばき
山椿
山本 周五郎
Lesen Sie 山椿 (やまつばき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.911 Zeichen · 32 Bildschirme
ふと相談してみようかという気になったのだ、然しそれが不可能なことは明白である、彼は憂鬱に眉をひそめて、そのまま沈黙した。――自分を拒む妻の態度をどう解釈したらいいだろう、嫌っているのだろうか、羞恥だろうか、年齢の若いためだろうか。もしそれほど嫌いだったとしたら、嫁には来ない筈だ。羞恥はなにも彼女ひとりのものではない。あらゆる新嫁がその羞恥心に勝たなければならない瞬間を持つ、年も十八歳なら若すぎるとはいえない、ではいったいなにが原因なのだ。計算や統計の上でものごとを考えたり処理することに慣れている彼の頭は、人の感情とか心理の問題になると手も足も出ない。そこで彼は自分に対しても肚を立てた。――どうとも勝手にしろ。
「わたくし明日おいとま致しますわ」
従妹が或る夜こう云いに主馬の居間へ来た。彼は役所の事務を机の上にひろげながら、頻りに火桶の炭火を吹いていた、みちは従兄の髪毛に付いている灰を払い、火桶を自分のほうへ引寄せた。
「家の事もたいていおねえさまにわかって頂きました、でもすっかりではありませんから、あとはお従兄さまが、わからないところは指図をしておあげにならなければいけませんわ」