Japanische Klassiker mit Furigana
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
Lesen Sie 山羊髯編輯長 (やぎひげへんしゅうちょう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.441 Zeichen · 102 Bildschirme
そうなれば犯人は、事に慣れた前科者か、又は、ズブの初心者が演出した偶然の傑作か、どちらかの二つに一つでなければならぬ。……が……しかしこれは前にも云う通り現場を見なければ、何とも断定出来ない。
これだけの見当が付けばアトは犯人の手がかりだが、サテ一個月以上も経過している今日まで、現場に手がかりらしいものが残っているか……残っていても吾輩みたようなインチキ名探偵の眼に映るか、映らないか……そこが問題だ。
お恥かしい話だが、吾輩、コンナに真剣になったものは四五年以前に東洋時報社で、初めて社会部外交記者に編入されて三面記事を取りに行った時以来、今度が初めてである。その途中から今日までは百中九十九パーセントまでヨタとインチキのカクテル記事で押通して来たものであるが……。そのお蔭で色々な失策(エラー)を連発して、方々で首種(くびだね)が尽きるくらい馘(くびき)られ続けながらノコノコサイサイ生き永らえて来たものであるが、今度という今度ばっかりはそうは行かない。ヨタやインチキが直ぐに暴露して、身に報(むく)いて来る世の中の恐ろしさを既に知り過ぎるくらい知っているばかりじゃない。