Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さざんか

山茶花

佐左木 俊郎

Lesen Sie 山茶花 (さざんか) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.001 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

「もう沢山だ。おもん、こんで沢山だ。」

「ほんじゃ、ゆっくり休ませえ。薬も拵えで置ぎしから。」

おもんはこう、水洟をすすりながら言って、台所へ戻った。これから、彼女も稲を扱かなければならなかったのだ。

平三爺が、床にもぐり込んでから間もなく、町の操三郎という男がやって来た。以前、鉈や鎌などを売りに、この村へ出入りしていたが、それから三四年姿を見せずにいて、最近また、稲扱き機械を売りに歩き廻っていた。操三郎は、永いあいだ目をつけていた長作の家の山茶花を、この前に来た時は、売れと言っていたが、今日は、稲扱き機械と取り換えてくれるようにと言って、執拗に頼むのであった。

「駄目だ! 機械は、ほしいにあ、ほしいが、この木は、爺つあまの……」と長作は、同じことを繰り返した。

「ほだから、まず、爺つあまに訊いてみせえ。」

「駄目だったら、爺つあまが、今、病気だし、この木は、大切にしてんのだから。」

「ほんじゃ、爺つあまに、おれ、直接に、訊いで見んべかなあ?」

操三郎は、山茶花の樹の下から、平三爺の寝ている部屋の前の方へ歩いて行った。長作は、手をかけてまで引き止めるわけに行かないので、ただ、その男の後に跟いて行った。