Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しまのくれがたのはなし

島の暮れ方の話

小川 未明

Lesen Sie 島の暮れ方の話 (しまのくれがたのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.109 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

「わたしたちは、ここでお別れいたします。あなたは、この道をまっすぐにおゆきなさると、じきにお宮のある村に出ますから。」と、女は旅人に道を教えて、花の咲く、細道を二人の女の子といっしょに、さびしい、波の音の聞こえる山のすその方へと指してゆきました。

旅人は、それと反対に山について、だんだん奥に深く入ってゆきました。山々にはみかんが、まだなっているところもありました。そして、まったく、日が暮れた時分、思った村につくことができたのであります。

その夜、燈火の下で旅人は、親戚の人々に、その日不思議な美しい女を見たこと、そして、その女はあちらのさびしい、山のすその方へと草道を分けていったことを、話したのであります。

そのとき、親戚の人は、驚いた顔つきをして、

「あんな方には、家がないはずだが。」といいました。

旅人は、また、「妹の着物に、よく似た着物が壁板にかかっていた――その妹は、去年行方がわからなくなった――。」といった女の言葉を、いぶかしく思わずにはいられませんでした。

翌日、旅人は、親戚の人といっしょに、昨日、女がその家の門に立っていたところまでいってみることにしました。