Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あらし

嵐

島崎 藤村

Lesen Sie 嵐 (あらし) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.007 Zeichen · 108 Bildschirme

Aozora Bunko

二度目は、一反九畝九歩ほどの田をあてがった。そうそうは太郎一人の力にも及ぶまいから、このほうはあの子の村の友だちと二人の共同経営とした。地租、肥料、籾などの代を差し引き、労力も二人で持ち寄れば、収穫も二人で分けさせることにしてあった。

いつのまにか私たちの家の狭い庭には、薔薇が最初の黄色い蕾をつけた。馬酔木もさかんな香気を放つようになった。この花が庭に咲くようになってから、私の部屋の障子の外へは毎日のように蜂が訪れて来た。

あかるい光線が部屋の畳の上までさして来ているところで、私はいろいろと思い出してみた。六人ある姉妹の中で、私の子供らの母さんはその三番目にあたるが、まだそのほかにあの母さんの一番上の兄さんという人もあった。函館のお爺さんがこの七人の兄弟の実父にあたる。お爺さんは一代のうちに蔵をいくつも建てたような手堅い商人であったが、総領の子息にはいちばん重きを置いたと見えて、長いことかかって自分で経営した網問屋から、店の品物から、取引先の得意までつけてそっくり子息にくれた。ところが子息は、お爺さんからもらったものをすっかりなくしてしまった。あの子息の家が倒れて行くのを見た時は、お爺さんは半分狂気のようであったと言われている。