Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
龍造寺主計という人は、こんなふうに、人を驚かしてばかりいるのだ。だから、人がおどろくのには、平気なのだ。
立ちどまったついでに、ぽんぽんからだの塵埃をはたきながら、
「貴様は、物識りらしい面をしておるからきくのだ。江戸において交際のひろい人物がひとり、至急に入要である。名をいえ」
茶店のおやじは、困ってしまった。きちがいかもしれないと思ったので、さからわないに限ると思った。
「物識りらしい面とは、こんな面がお眼にとまって恐れ入りましてございます。しかしお武家さま、江戸で、顔の広いお方と申しましても、どういうお方でございましょうか。侠客の衆のようなお方でございましょうか」
「いや。町人仲間で、顔の売れている人物のところへたよって行きたいのだ」
「それはそれは。して、どのような御用でございましょうか、それによりましては、このおやじめが、どなたか思い出さないとも限りませんで、へえ。なにぶん、この掛け茶屋などと申す稼業は、人の口が多うございまして、いろいろとまた、なが年小耳にはさんでおりまするで」
「よく申した。ぜひ一人思い出してくれい。用というのは、その人物を伝手にいたして、江戸で尋ね人をしようというのだ」