Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

ちゃんと面に書いてあらあ。好きな男のために、と。あははははは――おらそれが気に入らねえのだ」

三

「いったい何の御用でわたしをここまで呼び出したのでございます」

「おめえが拝領町屋へ出かけて行って、よけいなことを  ようだから、それをやめさせようと思って、急に出向いて来たのだ。わるいことはいわぬ。早々このことから手を引いたほうが、おめえのためだろうぜ」

「それこそよけいなお世話でございますよ。わたしは、お前さまのようなお人が、四方八方に迷惑をかけているのを、黙って見ているわけにはゆきませんでございますよ。手を引けなどと、よくもそんな虫のいいことがいえましたねえ」

「昔のよしみだ。なあ、高音、たがいに邪魔だけはしないことにしようじゃないか」

磯五がにっこりすると、ちらりと白い歯が走って、小指の先ほどのえくぼがあくのである。お高は、その顔を見ないように眼を伏せて、足もとの枯れ草をむしった。

「いやでございますよ。もうその手には乗りませんよ」

「一言いっとくぜ。後悔しねえようにな」

「おどかしはききませんよ」

と、いったものの、お高は、とうてい自分が、磯五の敵でないことを知った。