Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

どうせ、何か、いわくのありそうなやつとはにらんでいたのだが――若松屋惣七は、裏切られたような気がした。このうえなく、不愉快になってきた。

お高は、手をそろえて畳に突いている。そのうえに、頭を押しつけたままだ。髱と肩が、こまかくふるえている。泣いているらしい。

若松屋惣七は、火桶を抱きこんで、ふうむと口を曲げた。考えこんでいるのだ。

二百五十両といえば、大金だ。女の身で、ひとりでその借金をしょっているのだ。それがみんな衣類を買った代だというのだ。利口なようでも、やはり女だ。馬鹿なやつだ。しかし、何しにそんなに、着物ばっかり買いこんだのだろう? また、磯五ともあろうものが、どうしてそんな額にのぼるまで、貸し売りを許しておいたのだろう?

どんな生活をしていたのか、知れたものではない。払いを逃げまわっていたあいだも、どこで何をしていたのか――そのお高を、今までかなり信用して、ある程度まで取り引きの秘密にも参与させてきたのだ。そう思うと、若松屋は、いやな気がした。自分がうかつだったと思った。

「旦那様にまで、身分を隠してまいりました。すみませんでございます。