Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
磯五は、そのとおりに、お駒ちゃんの眼をわざとじゃけんにふいてやって、耳もとでささやいた。
「さあさあ、しっかりしろい。早合点するものじゃあねえよ」
七
「何だ、眼がまっかじゃあないか。可哀そうに」
「可哀そうにもないもんだ。自分が泣かせておいて」
「だから、それが、早合点だというのだ。いま来た、あの女は、おしんといって、新規にやとったお針頭だが、はじめのうち、とんでもねえ人ちがいをしやがって、いや、笑わせもんさ。麻布の馬場やしきだことの、高音とかいうおかみさんだことのと、めりはりの合わねえことばかりいっていたが、やっとあとでまちがいとわかってな、今度は、平蜘蛛のようなあやまりようよ。おめえに見せたら、ふきだすところだったぜ」
「それでは、あの、お前さんに女房があるといったのは、あれは人違いだったのかえ」
「なんの。人ちがいなものか。おれには、立派な女房があるよ」
「あれ、また、どこまでうそで、どこから、ほんとなんだか――」
「なに、うそなもんか。これ、このとおり、ここにお駒ちゃんという、れっきとした女房があらあね」
「そんな見えすいたうれしがらせは、いやだよ。