Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
ほかの女中がそっと盗って、あたいの荷物へいれておいて、ないって騒ぎ出したのさ。あたいを追い出そうというんで、一狂言かいたんだよ」
「おめえは覚えのねえことだという証しを立てて出て来たんだろうな」
「でも、証しの立てようがないじゃないか。みんな向こうへついていて、おかみさんなんか、頭からあたいを泥棒あつかいにするんだもの。何が何だか、あたいにゃさっぱりわかりやしない。ほんとに、奇妙な話だねえ」
久助は、ぎっくりした。急に立ちどまって、闇黒を通してお駒ちゃんの白い顔をみつめた。
「お駒、ほんとにおめえは、おぼえのねえことなんだろうな」
うたがいが、久助の声に恐怖を持たせた。お駒ちゃんは、あっさり受け流した。
「何をいってるんだい。いやだよ、お父つぁん。お前までそんなこというのかい。何ぼ何だって、あたいは泥棒じゃありませんからね。みんな仲間の女中が仕組んだことさ。見えすいてるじゃないか。それだのに、あのお民ってお内儀さんに、そこんとこを見分ける眼がなかったから、いっそのこと、あたいが出たまでのことさ」
久助は安堵の吐息をもらして、
「ほんとにおめえが盗ったのでなけりゃあ、それはそれでいいとして、それからどこで何をしていた。