Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
一空さまは、残念そうな顔をした。「いや、あんたがわしのところを教えたのだそうじゃから、あんたでも同じことだ。全く、ありがたい喜捨であった。あらためて、礼をいう」
一空さまは、ひとりでつづけた。
「あの金で、洗耳房を建て増ししてな、餓鬼どもの遊び部屋に当てごうたのじゃ」
餓鬼ども餓鬼どもと一空さまがいうのは、洗耳房へあつまってくる学童たちのことであった。学童たちは七、八つから十五、六の男女のこどもであった。おもに近所の子供らで、武士の子も、町人の子も、職人の児もあった。一空さまにとって、そういう区別はないのであった。
「きまった遊び場がないと、寺内でふざけまわってどうもそこここを汚損し、庭に出ては木石をいためるので本院の番僧はじめほかの房から苦情が出てかなわん。というて、往来で遊ばせるのはあぶない。ことに、このごろのように石や瓦が飛んで、何どき騒ぎが持ち上がらんともわからんときに、餓鬼どもを道路で遊ばせておくのは、よろしくないでな。道場のような遊び場を建ててやりました。やんちゃども、大よろこびで、きょうはその部屋びらきじゃ。さわぎをやりおる。見に来られんか」