Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
額部が抜け上がって、ほそい眼がしじゅう笑っていた。晩年はそれに、大きな眼鏡をかけていた。鼻に特徴があって、横にねじれたような鼻であった。お高が、ここまで話したとき、一空さまが、手をあげておさえた。
「どうも不思議じゃ。それでわかった」一空さまは、下くちびるをかみながら、いうのだ。
「何とも奇妙なことである。大いに曰くがなくてはならぬ。あんたのいう相良寛十郎は、わたしの知っとる相良寛十郎ではない。人は、いかに年をとっても、そうまで変わるはずはないのだ。確かに別人じゃ。
わしの識っとる寛十郎は、世にも美しい男であった。女子にも珍しいほど、眼鼻だちの整うた美男であった。すんなりと背が高く、色白で、澄んだ大きな眼をしておった。たましいをもたぬ相良寛十郎は、うつくしいけものであったよ。たましいを持たぬだけに、いや、おゆうどのはじめ、女という女を籠絡したものであったよ。わははは、かの寛十郎、おなごにかけては、特別の力を備えた達人でありました」
反射的に、またもやお高は、磯五を思い出してぞっとしている――その相良寛十郎とあの磯屋五兵衛、同じような男が、今と昔にわたって、母とじぶんを苦しめている。