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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

それは、一空さまの識っている御家人の寛十郎に相違ないのだが、おゆうが、幼いお高といっしょに京阪へ行っていて、むこうで死んだというのが、お高の話と違うのであった。お高は、幼児のことで、覚えているはずはないが、母は江戸でなくなって、それから、前後旅には出たものの、とにかく父の相良寛十郎といっしょに深川古石場の家に住んでいたといっていた。

なおよくきいてみると、伊之吉がいうには、おゆうが関西の土になってから、寛十郎も娘も完全に行方不明になって、それ以来、父と娘はどこにどうしているか、見た者も聞いたものもないので和泉屋は自然柘植の家を離れて、べつの経営に移ったまま、二十年もたってきたというのだ。

「いや、まことに不思議な話じゃ」一空さまが、口をひらいた。

「わしが、おゆうさんの娘の高音という、いまはお高といっておるが、そのお高どのから聞いたところとは、かなり相違する点があります。が、しかし、それはそれとして、おゆうさんが死なれると同時に、柘植の者の姿が消えて、この和泉屋が、いつからともなく他人の手へ渡ったというだけのことならば、こんにちそのお高どのという、柘植家の立派な当主が現われた以上、この商売はやはり柘植の者として、お高どのの手へ帰すべきであると思われるが、いかがなものであろう。