Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
果たしてお駒ちゃんであった。お駒ちゃんは、流行の派手な衣裳を着けて、のぼせて、真っ赤な顔をして、磯五のいる奥の小座敷へはいって来た。今までふざけ散らして来たとみえて、眼がうるんで光っていた。
磯五は、苦い顔になって、すぐいった。
「おめえに眼をかけてくださる大家の坊っちゃんてえのは誰だ」
「大家なんかと町人みたいにいわれちゃお刀が泣くよ」お駒ちゃんは、威勢よく答えかけたが、気がついて、びっくりした。「おや、いやだねえお前さん、どうしてそんなことを知っているの?」
「どうして知っていようと、大きにお世話だ。何でも知っているのだ。そうか、さむれえか」
「さむれえもさむれえ、梅舎錦之助さまとおっしゃって、れっきとしたお旗本の御次男ですよ」
「芸人みてえな名だな」
「芸人みたいな名でも芸人ではないのですよ」
「部屋住みか」
「部屋住みだっていいのですよ」
「いくら部屋住みでも、料理人の娘っ子を相手に、色の恋のとぬかしていると知ったら、さぞ喜ぶだろうなあ。おめえは下女奉公か、おででこ芝居にでも出ていりゃあちょうどいいのだ」
お駒ちゃんはたちまち紙のように白くなったが、久助とじぶんとのつながりがすっかり知れているらしいのであきらめて、ただもし磯五がその梅舎錦之助に、お駒が料理番の娘であることをばらすなら、じぶんはおせい様のところへ走っ