Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

「なあに、おいらがおんぶしてってやらあ。ねえお神さん、お嬢さん、何だか知らねえが、あいよ、お頼みしますよ、なんていい声の一つも聞かせてくんねえ。うふっ」

「亀っ! われの突ん出る幕じゃあねえ、俺さまがお抱き申して往くんだ」

「うめえことをいうぜ。このふっくらしたやつを一人で抱いてくなんて理窟はねえ」

「じゃあ、恨みっこねえように坊主持ちだ、坊主もちだ!」

「なにを! 坊主はひとりここにいらあ」

「わあい! わあい!」

「やっちゃえ、やっちゃえ!」

「手取り足とり別の間へ、と出かけべえ」

「おらあ脚を持つ」

「こん畜生! 脚はおいらが先約だ」

どういう量見か、みんな脚部のほうを受け持ちたがってがやがやいっている。こうして、文字どおりかついでゆくつもりらしい。

いくら気丈夫でも、女一人に相手はあぶれ者が五、六人、どうしてかなう道理はない。

わざとおずおずとあとずさりした女、今にも泣き出しそうな顔で、

「あの、お前さんたち、感違えをしちゃあ困りますよ。あたしゃこの先のお店のもので、あれ、あそこへ良人が迎えに出てるじゃありませんか」

向こうをのぞくようにしたが、もとより人っこひとりいはしない。