Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
なあ丹さん、頼むぜ」
「おらあ右手をくじいてるんだ。帝釈の、やんわり扱ってくんねえよ」
というわけで、それっとばかりに女を追っかけると、遅れて丹三が、にわかに強くなって、いい気持ちそうにぶらりと出かけたのだった。
だから、坊主頭をはじめ投げられ役の一同、実はさっきから、まだか、まだかと丹三の出を待っていたのだ。
そこへ今の声だ。
「待て。その女に用がある」
と筋書きどおりに来たから、おとなしく待つ気で手を控えると、かたわらの暗いところからのっそりと現われた人影。
通人めいた頭巾なんかかぶりやがって、丹三の野郎、乙に片づけやがったなと、まず坊主頭がせいぜいいきり立って突っかかった。
「待てたあ何でえ。この女に用のあるわけはねえ」
「そっちになくともこっちにあるから呼んだのだ」
ようよう! 丹三、なかなかうめえぞ!
ごろつきたち心中いっせいに感心している。
「おや、しゃら臭えことをぬかすぜ」
八百長だと思うから坊主頭が鼻息が荒い。
「用てえのは何だ。さっさといわねえか」
「そこにいる女を貰い受けたいのだ」
いよう! その調子、その調子!
めりはりが合ってだんだん雲行きが急になる。