Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.921 Zeichen · 8 Bildschirme
「オオ、これだ」
と私の悦びは飛び立つ位。胸はどきどきします。また、別の俵を開けて見ると、天冠、台坐が脱れ、手足などが折れたりしたなりで出て来る。
「オオ、これだ。此処にもあった」
と、私はその都度張り合いになって、一生懸命に探し廻る。
私の見附け出した観音様の中には、細金の精巧なものがある。これは京都仏師七条左京の作。または天狗長兵衛と綽名のある名工の手の籠んだ作がある。それから羅漢仏師松雲元慶禅師の作がある。けれども、それらが御首や、手や脚や、台坐、天冠などが手荒らに取り扱われたこととて、ばらばらになっているのを、私はまた丹念に探し廻って、やっと、どうにか揃えました。
そうこうしている中に、午になる。私がこうやって五、六体を撰り出したことには理由のあることだ。それはどうにかして、これだけは焼いてもらわない算段をしようというのである。師匠が帰って来るまで、とにかく、一時手をひかえてもらおうという決心である。で、その旨を先方に話すと、先方は、いじくり廻された上に、こんなことを掛け合うのですから、さらに嫌な顔をしている。
「そんな悠長なことはいっていられない。