Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.469 Zeichen · 5 Bildschirme
「さて、あなたも、いよいよ家へ来て下さることになったから給料を決めよう。一体、幾金上げてよいか。お望みのところをいって下さい」という。私はこれまで師匠の宅へ通っている間、日給二十匁ずつを貰っていたから、これまで通り、二十匁(この二十匁は三日で六十匁一両に当る)でよろしいのだが、まず一分二朱も頂けば結構というと、
「今時の時節にそんな馬鹿なことがあるものか、一分や二分ではどうなることも出来やしない。私は一両二分差し上げる。また急なものだから時々夜業をお頼みすることがあるから、それは半人手間ということにして頂こう」
と大島老人はいう。
私に取って一両二分などいう給料は従来の二十匁に比してどんなに結構か知れません。しかし、そんなに貰っては多過ぎますので、私は散々辞退をし押し問答の末、私から一両に決めてもらい、その代り、夜業は自分の随意ということにしました。
この大島高次郎という人は、若い時から草鞋穿きで叩き上げたほどな人ですから、なかなか確かりした人物でありました。そして能く私のことを心配をしてくれ、私もまた同氏のためには心から尽くしたので、博覧会が終んでも、まだ暇が貰えず、やはり、二年越し此所へ勤めていたのでした。