Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.071 Zeichen · 6 Bildschirme
君のところにあるも、私のところにあるも、在り所がわかっていれば同じことではないか。君が師匠同様の人の言葉を背くのが気が済まないなら、一つ高村さんから君が許しを受けてくれたまえ。そうして是非僕に譲ってくれたまえ」というので、後藤君も詮方なく私に右の趣を話して「どうしたものでしょう」との話でした。
「それは呈りなさい。行処が分っていれば好いじゃないか。それに、平尾さんの処へ行けば不動さまも仕合せ。命日々々には私の所や君の処よりも、平尾さんの処の方が御馳走もあろう。ただ、我々が借りたい時は借りる条件をつけて置けば好いでしょう」
で、後藤君は、快く不動さまを平尾氏に譲ったのでした。
この時に私の事が平尾さんの話頭に上り、高村という人物について後藤君からも聞き、また他からも聴いたことであったと思います。これが縁で……といってまだ逢ったこともないが、後藤君を通して、平尾氏から大黒と蛭子の面を彫ってくれと頼まれて、こしらえてあげたことなどがあり、それ以来、近しいともなく近しく思って私のことを心配してくれられていたものと見えます。私の方では一向他の気は分りませんから、知らずにいたが、その後、後藤さんを通して、私のために家を持たしてやろうと考えるまでに平尾氏の好意が進んで来たのは、平尾氏の技術家を尊重する心持も手伝ったこと