Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 999 Zeichen · 2 Bildschirme
五つ紋の羽織の着流しという風俗であった。
これは彩色なしではあるが、木地のままでも、その物質そのままを感じ、また色彩をも感ずるように非常に苦心をして彫ったのであった。たとえば、帯は緞子の帯ならば、その滑らかな地質がその物の如く現われ、また緋鹿の子の帯上げならば、鹿の子に絞り染めた技巧がよく会得されるように精巧に試みました。また、衣物の縮緬、裾模様の模様などにも苦心し、男の子の着流しの衣紋なども随分工夫を凝らしてやったのでありました。私が精巧緻密な製作をまず充分に試みたと思うたのは、その当時ではこの作が初めであったと覚えます。これもなかなか修業となりました。
出来上がると、師匠も、なかなかな出来栄だとほめてくれられ、公使館の人が検分に来た時は大変な気に入りで、よろこんで持って帰りました。これは本国へ送り、さらに大作を注文するということではあったが、いかなる都合であったか、大きい方はそのままになってしまいました。とにかく、こういう風な西洋人の仕事が段々と殖えて来まして、その都度私が関係したのであった。
師匠はまず大体において、私の仕事を監督しておられたので、実際には手は下すことはなかったのでした。