Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.946 Zeichen · 6 Bildschirme
これに月さらい、大さらいとある)。根が好きでもあり、上手でもあった富五郎がこの連中へ仲間入りをしたことは道理な話……ところが富五郎が高座に出ると、大層評判がよろしく、「肴屋の富さんが出るなら聞きに行こう」というようなわけでした。このおさらいは下手な者が先に語る。多少上手な者が後で語るのが通例である。そのため聴衆は先に語る人に悪口をいう。下手な人が高座に上がると、「貴様なぞは早く語って降りてしまえ、富さんの出るのが遅くなるぞ」など騒ぎました。すると、その連中の中に、この事を口惜しがり、富五郎の芸を嫉むものがあって、私に湯呑の中に水銀を容れて富五郎に飲ませたものがあったのです。そこは素人の悲しさに、湯くみがない。湯くみは友達が替わり合ってしたのですから、意趣を持った男はその隙に悪いことをしたのと見える(本職の太夫は、他人には湯はくませはしない。皆門人を使うことになっている)。富五郎はその晩から恐ろしく吃逆が出て、どうしても留まらない。身体も変な工合になって行きました。
すると、それを見たお華客先の大門通りの薬種屋の主人が、「これあいけない、富五郎さん、お前さんは水銀にやられたのだ、早速手当てをしなければ……」