Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.946 Zeichen · 6 Bildschirme
それがチョット思いつきで人目を惹き、子供が非常にほしがるので、相当商売になりました。で、細々ながら、まずどうにかやって行く……その内、縁日の商いの道が分るにつけ、いろいろまた親子で工夫をして、一生懸命に働いては、大勢の一家を子供の腕一本でやって行きました。
こういう有様であるから、とても普通の小供のように一通りの職業を習得するは思いも寄らず、糊口をすることが関の山でありました。その中、兼松も段々人となり、妻をも迎えましたが相更らず親をば大切にして、孝行息子というので名が通りました。それは全く感心なもので、お湯へ行くにも父親を背負って行く。頭を剃って上げる。食べたいというものを無理をしても買って食べさせるという風で、兼松の一生はほとんどすべてを父親のために奉仕し尽くしたといってもよろしいほどで、まことに気の毒な人でありました。けれども当人は至極元気で、愚痴一ついわず、さっぱりとしたものでありました。
私の母は、埼玉県下高野村の東大寺という修験の家の出であります。その家の姓は菅原。道補という人の次女で、名を増といいました。こうした家柄に育てられた増は相当の教育を受け、和歌の道、書道のことなどにも暗からぬほどに仕附けられておりましたので、まず父の兼松には不相応なほど出来た婦人であった。