Japanische Klassiker mit Furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.946 Zeichen · 34 Bildschirme
ちょうどそこへ定太郎が入ることから思いついて巧く仕組んだ象の中の人殺し。
定太郎の縁組が近づくのに、里春に纏いつかれて困っていることは町内で知らないものはない。せっぱ詰って定太郎が里春を殺したと見せかけるつもり。それには象が練っている途中に殺したと見せるのでなければ拙い。象の腹の内側に桐油を張って漆で留め、二刻ぐらいは血が外へ洩れないようにして置いた。
里春を殺したのは、象の背中から中へ入れたときだった。座蒲団を持ってじぶんも一緒に入ってゆき、隙を見すまして左手で口を蔽い、右で乳の下をグッとひと刺し、象のまわりではチャルメラや鉄鼓をかしましく囃し立てていたので、里春の知死期の叫び声は象の脚元にいた植亀や藤助の耳にも聞えなかった。
象の中が蒸れてきて、みなが気遣って里春に声をかけると、そのたびに美濃清が里春の声色を使って返事をしていた。