Japanische Klassiker mit Furigana
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げんだん
幻談・観画談 他三篇
幸田 露伴
Lesen Sie 幻談・観画談 他三篇 (げんだん) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.544 Zeichen · 161 Bildschirme
今手元からずっと現われた竿を見ますと、一目にもわかる実に良いものでしたから、その武士も、思わず竿を握りました。吉は客が竿へ手をかけたのを見ますと、自分の方では持切れませんので、
「放しますよ」といって手を放して終った。竿尻より上の一尺ばかりのところを持つと、竿は水の上に全身を凛とあらわして、あたかも名刀の鞘を払ったように美しい姿を見せた。
持たない中こそ何でもなかったが、手にして見るとその竿に対して油然として愛念が起った。とにかく竿を放そうとして二、三度こづいたが、水中の人が堅く握っていて離れない。もう一寸一寸に暗くなって行く時、よくは分らないが、お客さんというのはでっぷり肥った、眉の細くて長いきれいなのが僅に見える、耳朶が甚だ大きい、頭はよほど禿げている、まあ六十近い男。着ている物は浅葱の無紋の木綿縮と思われる、それに細い麻の襟のついた汗取りを下につけ、帯は何だかよく分らないけれども、ぐるりと身体が動いた時に白い足袋を穿いていたのが目に浸みて見えた。様子を見ると、例えば木刀にせよ一本差して、印籠の一つも腰にしている人の様子でした。
「どうしような」