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Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだん

幻談・観画談 他三篇

幸田 露伴

Lesen Sie 幻談・観画談 他三篇 (げんだん) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.544 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

間の襖を締切って、そこにあった小さな机の上に洋燈を置き、同じくそこにあった小坐蒲団の上に身を置くと、初めて安堵して我に返ったような気がした。同時に寒さが甚く身に染みて胴顫がした。そして何だかがっかりしたが、漸く落ついて来ると、□□さんと自分の苗字をいわれたのが甚く気になった。若僧も告げなければ自分も名乗らなかったのであるのに、特に全くの聾になっているらしいのに、どうして知っていたろうと思ったからである。しかしそれは蔵海が指頭で談り聞かせたからであろうと解釈して、先ず解釈は済ませてしまった。寝ようか、このままに老僧の真似をして暁に達してしまおうかと、何かあろうといってくれた押入らしいものを見ながらちょっと考えたが、気がついて時計を出して見た。時計の針は三時少し過ぎであることを示していた。三時少し過ぎているから、三時少し過ぎているのだ。驚くことは何もないのだが、大噐氏はまた驚いた。ジッと時計の文字盤を見詰めたが、遂に時計を引出して、洋燈の下、小机の上に置いた。秒針はチ、チ、チ、チと音を立てた。音がするのだから、音が聞えるのだ。驚くことは何もないのだが、大噐氏はまた驚いた。