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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいせんのひみつ

幽霊船の秘密

海野 十三

Lesen Sie 幽霊船の秘密 (ゆうれいせんのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.846 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

よせ布細工の日蔽いは、だんだんと綴られ、そして、大きくなっていった。

やがてボートのうえに、この日蔽いは張られて、窮屈ながら辛うじて全員の身体を灼けつくような太陽から遮ることができるようになった。

「もうすこし布があれば帆が作れるんだがなあ」

「だめだよ、どっちへいっていいかわからないのに、帆を作ったって仕様がないじゃないか」

そんなことをいいあうのも、日蔽いのおかげで、船員たちが元気になった証拠であった。

それは正午に近いころだった。

貝谷という船内で一番元気な男が、とつぜん大声でわめいた。

「おい、ボートだ! あそこにボートが浮いている」

「えっ、ボートか」

「和島丸のボートだろうか。どこだ、どこに見える」

貝谷は、小手をかざして、東の方を指さした。

今までなぜ気がつかなかったと思うくらい、手近かなところに一隻のボートが、うかんでいた。

「おーい、和島丸のボート」

「おーい、一号艇はここにいるぞ」

一号艇の乗組員たちは、こえをかぎりに喚き、そしてせっかく張った日蔽いをはねのけながら手をふった。

「へんだな、応答をしないじゃないか。こっちの呼んでいるのに気がつかないのかしらん」