Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいせんのひみつ
幽霊船の秘密
海野 十三
Lesen Sie 幽霊船の秘密 (ゆうれいせんのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.846 Zeichen · 62 Bildschirme
無電機械が、ところもせまくぎっちりと並んだこの部屋には、明るい電灯の光のもとに、二人の技士が起きていた。
一人は四十を越した赤銅色に顔のやけたりっぱな老練な船のりだった。もう一人は、色の白い青年で、学校を出てからまだ幾月にもならないといった感じの若い技士だった。
「おい丸尾、なにか入るか」
年をとった方は、籐椅子に腰をおろして、小説を読んでいたが、ふと眼をあげて、若い技士によびかけた。和島丸の無電局長の古谷だ。
「空電ばかりになりました。ほかにもうなにも入りません」
と、丸尾とよばれた若い技士は、頭にかけた受話器をちょっと手でおさえて返事をした。
古谷局長は大きく肯くと、チョッキのポケットから時計をひっぱりだして見て、
「ふむ、もう零時半だ。新聞電報も報時信号もうけとったし、今夜はもう電信をうつ用も起らないだろうから、器械の方にスイッチを切りかえて、君も寝ることにしたまえ」
器械というのは、警急自動受信機のことである。これをかけておくと、無電技士が受話器を耳に番をしていなくても、遭難の船から救いをもとめるとすぐ器械がはたらいて、電鈴が鳴りだす仕掛になっているものだ。