Japanische Klassiker mit Furigana
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しょみんせいかつ
庶民生活
豊島 与志雄
Lesen Sie 庶民生活 (しょみんせいかつ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.353 Zeichen · 21 Bildschirme
おばさんの助手としては、忠実によく働く娘さんがいて、出前持ちまでもやっていた。
この店を私は、峠の茶屋と勝手に呼んでいた。坂道の地勢がそれらしかったのと、も一つは、最上等の日本酒があったからである。
ここに来る客は殆んどすべて、物を食べるのが目的だったが、懇意な客が求めれば、上等の日本酒やビールを取寄せて貰えた。その代りソバ以外に肴は何もなく、フライビンズや金平糖のたぐいを近くの小店から買って来て貰うのだった。その点も、峠の茶屋らしかった。
銭湯の往き帰りとか、散歩のついでなどに、私はしばしばこの峠の茶屋に立ち寄って、微醺を楽しんだものである。
或る時、この店の前、歩道と車道とに跨って、道路修理のため、細かく破砕した小砂利が積んであった。その砂利の上に、一人の男が、尻を落着け、両足を前方に投げ出し、まるで駄々っ児のような恰好をして、片手で砂利を掴んでは投げ散らしていた。驚いたことには、その男はもう髪が半白の老人であり、ひどく酔っ払っていて、それが午後四時頃の明るい昼間だった。
酔っ払っても、ものの見境が無くなってるのではないらしく、四方八方に砂利を投げるのではなかった。